FX取引の人気とこれまで

インタビュー@「15年で、FXの証拠金残高はずいぶん大きくなりました」

※本記事は質疑応答形式になっています。

 

為替相場image

 

FXの証拠金残高が1兆円の大台を超えました。 FX取引は、個人投資家の資産運用の一手法として定着するのでしょうか。

 

日本の個人金融資産約1400兆円から比べれば、小さいかもしれませんが、個人のFX投資が可能になってから15年で、ずいぶん成長したと思っています。

 

私は逆に、「まだ1兆円?」という印象です。資金の入れ替わりが激しく、残高が増えていないのだと思います。

 

FXというと、マーケットの動きに合わせて頻繁な売買が行われるというイメージを持つ個人投資家は多いのではないでしょうか。

 

短期売買をするプロは、儲かりそうだと思うポジションをすべて持ち、寝る間もなくトレードをしています。

 

そんな人たちと同じ土俵で取引をするわけですから、利益を上げるのは簡単なことではありません。FXは個人投資家も、プロのディーラーとほぼ同様の取引環境であるからこそ、逆に、損失を出してしまう人が多いのかもしれませんね。

 

短期売買をするだけでなく、長期のポジションも保有しながら取引していけばいいのです。FXは、これから先のトレントを予想して、長期運用することだって可能なんですから。今の日本の状況から考えて、やがて円安がくるだろうと予想しています。FXは、円をロングポジションで持てる唯一の方法です。そういう相場観を持っている投資家にとっては非常に有効な投資手段ではないでしょうか。

 

確かにそうですね。FXを資産運用の一手法として考えて、じっくり長い目で為替動向を見据えている投資家も増えていると思いますよ。

 

FXはアセットクラスか否か、という議論がありますが、どうお考えですか?

 

為替に関してはレバレッジをかけられるかどうかでアセットクラスを分けています。つまり、自分のポートフォリオの中でFXは独立させて外貨預金とは別にしているのです。FXでは外貨預金で運用できない通貨ペアもトレードできるので使い分けをしています。

 

100万円の証拠金を預けて、10倍のレバレッジをかけたら1000万円の取引ができるのがFXの利点ですが、実際、これだけの大金をFXで運用するのは自分の身の丈ではないので、ポートフォリオにおけるFXのウェイトは決して大きくはありません。

 

 

インタビューA「歴史に学ぶことが必要な局面に」

FXを始めて8年といいますが、その間に投資スタイルは変わりましたか?

 

最初は短期売買をしていたのですが、今は、短期的に予想しづらいので、資金を多めにして、レバレッジを小さくして比較的長期でやっています。何度か痛い経験をし、100年に一度といわれる危機も経験しました。せっかくですから、その経験則を糧にして同じ失敗はしないように心がけています。

 

「経験に学ぶ」だけでは、時に危険をはらみます。 2008年のリーマン・ショックは、1929年に起きた世界大恐慌と同じくらいのインパクトがあったと言われています。私たちは実際に大恐慌を経験したわけではありませんし、当時、FXという取引手法があったわけではありません。しかし、過去の歴史をひも解いてみれば現状の打開策が見えてくることもあります。歴史を学び、経験と照らし合わせて考えてみるとよいでしょう。

 

歴史に学ぶ…ですか。個人投資家のリテラシーを高めていかなければならない局面にあるのでしょうね。

 

リーマン・ショックの前、円安でありながら景気がよかった時期もありました。実はこの現象は、歴史上で初めてのことなんです。第2次世界大戦後に構築された経済システムは、変わることなく存続してきました。しかし今、米国債は格下げされ、ユーロ域内では信用不安が増すばかりです。欧州と米国は日本のバブル崩壊と同じレベルの経済後退局面を迎えています。歴史は繰り返すのです。非常に知的好奇心をかきたてられます。ちなみに[1本は、コンサバティブな経済政策を続けてきたにも関わらず、いまだに景気回復基調に乗れていません。

 

このような状況は、まだまだ続きそうですね。

インタビューB「負けを最小限に抑えるのがFXの真髄です」

FX取引は、どんな人に向いていると思いますか?

 

損をせずに利益を取りたいというのは当然の心理ではありますが、損を許容できないのなら、FX取引はやめておいた方がよいでしょう。それから、新聞や雑誌に書かれている内容を鵜呑みしてしまう人も危険です。どんな情報も客観的な目で見て、自分の意見を持って判断できる人に向いている投資方法だと思います。自分のリスク許容度がどの程度なのかをあらかじめ知っておくことも、そしてグローバルに物事を考える力も必要でしょうね。

 

それと、冷静にトレードする余裕も大事。私は、夜中に取引をしないことにしています。理由は、自分の場合、冷静さを欠いてしまうし、生活に支障をきたすから。自分のライフスタイルを変えてまでFXをするのは好ましいと思えません。

 

FXの投資家は、現状の先行きが不透明な世界経済を見て、「イ可かおかしい」ということに気づいています。気づいていない人は、やるべきでないと思う。私か考える「FXに向く人」は、負けを最小限にしてトータルで勝てばいいと思える人ですね。プロのトレーダーだって、勝ち続けているわけではないんです。ストップロスによって負けを最小限に抑え、トータルで勝つ。これが短期のFX取引の真髄です。

 

個人投資家の皆さんには、短期の為替の動きだけにとらわれず、他の資産との相関性を考えながら運用をしてほしいです。最近、初めてポートフォリオに金と銀を組み入れてみたのですが、これもFXに起因しています。

 

FX取引をすることは、世界で起こっているさまざまな事象に目を向けることにもなるのですね。

 

運用の初心者の人も、為替から始めてみたらいいかもしれませんね。俯瞰的な考え方が身に付きますから。

 

FXなら手数料も安いですし。

 

使い勝手の良さからいったら、外貨預金の比ではありません。FXは個人投資家の方の資産運用の一助になってくれる投資ツールだと思います。

当記事は元為替ディラーとFX個人投資家の対談形式になっています。また内容の正確性については一切の責任はおいません。自己責任でFXを始めるようにしてください。